(1)診断時:SSPEは大変希な病気ですので、診断はとても難しいといわれています。はじめはてんかんや精神疾患と診断されて治療を受けていても改善せず、別な病気を疑われてSSPEと診断がつくこともあります。SSPEと診断されると、予後不良、半年から5年の命、と説明され、親たちは混乱状態に陥ります。インターネットが普及していない時台には病気や治療についての情報集めが非常に困難でしたが、現在ではインターネットによりいろいろな情報が集められます。しかし、具体的な当事者ならではの情報が得られる、親の会「SSPE青空の会」は非常に重要な役割を果たしていると思っています。
(2)治療:抗ウィルス薬として、イノシンプラノベクス(イソプリノシン)、インターフェロンが主な治療で、その他に痙攣対策などの投薬を受けます。リバビリンが使われる例もあります。その他に、TRH療法受けている子どももいます。
(3)症状が進んで、飲み込みが難しくなると、誤嚥による肺炎も多くなり、気管切開の検討の話が出ます。親たちとしては、声を失う手術の為、非常に悩みますが、手術後吸引回数が劇的に減って、子ども自身が楽になって安心することがほとんどです。
(4)胃ろう:飲み込みが難しくなると、胃ろうも検討し始めます。子どもの体に傷つけることや通常の食事が摂れなくなるのではという思いから、とても悩みますが、胃ろうからミキサー食を食べさせることもできるし、何より、鼻腔栄養による不快感から解放されて子ども自身が楽かと思います。
(5)排泄:オムツを使っている子が多いですが、排尿・排便障害があると、導尿・浣腸などの処置が必要になります。 |