亜急性硬化性全脳炎(SSPE)家族の会
 
SSPEははしかが原因の難病です。はしか罹患後、数年から⼗数年経過後に突然発症し、多くは寝たきり等の重度の障害となります。予後は極めて不良です。発症率ははしか患者の1万⼈に⼀⼈程度の割合です。しかしはしかにならなければ、この病気にはなりません。SSPE患者の家族の会であるSSPE⻘空の会は、この病気を無くすための、簡便でしかも最も有効な手段であるはしか予防接種の推進を活動の大きな柱の⼀つにしています。その結果、日本でははしかが排除される状態にまでになりました。このHPを⾒ていただいた全ての⽅が、SSPEを無くすだけでなく、世界からはしかの患者がいなくなる起爆剤になってくれるよう祈っています。はしかが天然痘のように撲滅された病気になることを祈って。
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SSPE(亜急性硬化性全脳炎)は1,2歳ころにはしか(麻疹・麻しん)にかかった子どもの中から、平均10年の潜伏期間の後、脳炎を発症する、非常に稀な難病です。治療法はありませんが、SSPEにならない方法はあります。麻疹にかからないことです。予防接種(ワクチン接種)年齢前の小さい子どもが麻疹にかからない為には、地域に麻疹を流行させてはいけません。その為に我々SSPE青空の会は麻疹の予防接種を推進しています。日本は2015年にはWHOから麻疹排除認定を受けましたが、その後も海外から麻疹が持ち込まれることを心配しています。
SSPE(亜急性硬化性全脳炎)は元気に育っていた子どもが突然精神・運動面に異常が出ることで気付きます。確定診断後、イソプリノシン、インターフェロン、リバビリンなどの抗ウイルス薬や痙攣止めの薬などの治療を開始します。状態が進むと、吸引や、鼻腔栄養、などの必要が出てきます。さらに進むと、気管切開(単純気管切開・喉頭分離気管切開)や、胃ろうなどの検討も必要となります。気管切開については、声を失うことになることから手術をためらう親も多いですが、手術後は吸引回数が減ったり、誤嚥を防止して肺炎を起こすことが少なくなり、満足度は高いです。IPV(肺内への直接パーカッション流を送る)を利用している子どももいます。胃ろうも同様に悩みますが、子ども本人にとっても、鼻腔栄養より楽になると思います。胃ろうにした後もお楽みとしてプリンなどを舌に乗せてあげることも出来ますし、家族と同じ食事をミキサーにかけて、胃ろうから食べさせることも出来ます。医療費については、SSPE(亜急性硬化性全脳炎)は小児慢性特定疾患(小慢)又は特定疾患の指定を受けていますので、医療費助成制度による補助を受けることが出来ます。その他自治体による医療・福祉助成制度があります。又、障害者手帳を取得することになりますので、障害者手帳により受けられる支援やサービスもあります。
通院で治療が可能になると退院して在宅療養となります。学校は普通校から特別支援学校や特別支援学級に転校しますが、通学が難しい場合は、訪問学級に在籍することもあります。子どもたちは医療的ケアが必要な子どもがほとんどです。最近は特別支援学校でも医療的ケア(吸引、経管栄養、導尿など)に対応してくれる事も増えてきました。また、放課後等デイサービスも利用できます。特別支援学校を卒業した子どもたちは、通所、作業所、などに行っています。家では、訪問看護、訪問介護、訪問リハビリ、訪問入浴などの支援を受けながら生活しています。重症度の高い子どもたちなので、入浴ひとつをとっても、家族だけの対応は大変です。移動についてもかなり早い時期に起立姿勢を取ることが難しくなり首も座らなくなりますので、車いすを作ることになります。車も車いす仕様の車に買い替えたり、リフトカーのタクシーを利用したりします。排泄はオムツ使用、導尿などとなります。SSPE青空の会は1984年に結成されました。定期総会の開催、サマーキャンプの開催、会報の発行、SSPE患者実態報告書の発行、社会啓蒙・行政への働きかけなどの活動をしています。サマーキャンプは、患児や親の他に兄弟たちにとっても大事な行事です。その他に、メーリングリストやフェイスブックや、母の会でも情報交換をしています。薬の飲ませ方やミキサー食の作り方、カテーテルチップのシリンジ、レスパイト入所、母親の就労、車椅子の調整や改造、電車や飛行機などの交通機関の利用方法、入浴のさせ方(訪問看護やヘルパーさんの利用、訪問入浴サービス、リフトやスライドシートなどの器具の活用)、排泄についても、セルフカテーテルによる導尿やバルーンカテーテル、オムツについてなどの情報を交換し、それを会報やメーリングリストに報告する事で、会合に出られない会員との情報交換を図っています。

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